一面だけ
安易に一面だけみて、誰かを羨んではいけないなぁ、と思った。
そこに勤めてみないとわからない業務がある。
その人になってみないとわからない苦労がある。
自分にだって、自分以外にわからないし、言わない部分だってある。
安易に一面だけみて、くらべることはできない。
きっと知らない面がある。
親でも友達でも子どもでも。
家庭でもそれぞれの業界でも。
だから、一面だけみて羨んではいけないな、と思った。
私から見たら、同僚のあの人は、美人だし、化粧も上手いし、彼氏もいるし、優しいし、気配り上手で誰とでもそつなく楽しそうに会話しているし、実家暮らしで両親とも仲良しそうだし。
とてもうらやましいなぁと思うけれど、その人にはその人の、課題があるんだ。
それは、多分、外側からはわからないようなものだ。
私も、一面だけみたら、羨ましがられるように見えている、のかもしれない。
一人暮らしで、気ままに過ごしていて、自炊もしてて偉いし、革小物を作れるくらい器用で、…、
と、自分ではたくさんでてこないけども…
でも、私にも課題はたくさんある。
課題だらけだ…。
その事を知っているのは自分だ。
今まで、ずっと。
誰かの言葉にひっそり傷ついたり、愛想笑いしたり、テスト勉強したり、
勇気を出して、親に一人暮らしする、と言ったり、
外側からみえない課題を、越えてきたのを残らず知っているのは、
他でもない自分だ。
そして、けして他の人にはわからないことを、自分自身は知っている。
あの人だって、そうだ。あの人にしかわからない努力や葛藤や悲しさ嬉しさがある。
だから、一面だけみて、羨んではいけない。
羨むことに意味は無い。
違いすぎるから。
だから、私は私の事だけ、考えればいいんだ。
比べるのではなく、唯一自分のことだけ。